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映画『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』 [アニメ感想‐映画]

レンタルで視聴。2009年4月に公開された劇場版。公式サイトはまだ残ってる。⇒【公式サイト

TVシリーズは一応見ていた。事前に伝え聞いていたとおり別世界の物語に仕立て直しており、特色でもあったサブカルチャー要素もごっそり削り落とされている。TVシリーズのファンへの目配せはあるが、むしろTVシリーズを見ていなかった人の方が入りやすいかもしれない。サブカルチャー要素を削ったことに関しては自分は歓迎する。本来は関連のないキーワードをWebクローラ用に大量に仕込んでいるみたいで好ましく思えなかったから。脚本も担当した京田知己監督の本心は知らないが、すっきりして良かったんじゃないか。

ではすっきりしたことで浮かび上がってきたものは何かと言えば、これがまた、『エヴァンゲリオン』なんだよなあ。京田監督は相当なエヴァ好きと聞いてはいたが(『新劇場版:序』へも志願しての参加だったらしいし)、ここまで同じにして大丈夫かと心配になった。エヴァにはこうあって欲しかったという熱烈なラブコールなのか。

気になる点もある。この映画は乱暴に言えば大人たちの作った世界に翻弄され傷ついた子供たちが、自分たちにとって理想の世界を手にしようともがく物語だ。それゆえに子供たちが痛めつけられ傷つき苦しむ姿が頻繁にある(画として示されない部分も含めて)。『エウレカセブン』に限らないが、どうして子供たちを傷つけることでしかドラマを作れないんだろう。最後に救済されるとはいえ決して好ましくはない。まるで自分で傷を負わせながら医者に診せる行為を繰り返すろくでなしの親のようだ(この喩えも不謹慎だが)。今に始まったことではないかもしれんが、やはり『エヴァンゲリオン』以降、この傾向が強まったのかな。

作画面では新作とTVシリーズからの流用の混成らしいが、流用箇所は指摘されなければ分からない。アバンタイトルでのちびレントンとちびエウレカ、そしてちびニルヴァーシュ(正確には幼生体)は大変可愛い。ちびニルヴァーシュとちびジ・エンドのぬいぐるみは完売だそうで。だよなあ、オッサンの俺だって欲しいもの。クライマックスにおける真・ニルヴァーシュとホランドが駆るデビルフィッシュのサーカスは迫力があった。スーパーパックという巨大ブースターを装着したデビルフィッシュはそれなんてデンドロビウム状態だ。こういうデカくて禍々しいデザインにはやはりそそられるな。

以下蛇足。サブタイトルの元ネタはYMOだろうが、そのさらに元ネタであるこっちの動画を張ってみる。

Pocketful Of Rainbows - Elvis Presley

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映画『サマーウォーズ』 [アニメ感想‐映画]

観てきました。大変面白かった。約二時間、最後までダレずに楽しめる映画です。下に貼った画像は劇場で購入したパンフレットですが、少々ネタバレかなーという気はしますが(裏表紙が特に)、公開から一週間以上経ったのでご容赦を。公式サイト⇒【映画「サマーウォーズ」公式サイト

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劇場用予告を見た際に抱いた「これは『ぼくらのウォーゲーム』のセルフリメイク(というかリビルド)ではないか」という感触は、半分当たりで半分はずれみたいな感じだった。無理に比較せず全く別物として観ればいいだけなんだが、『ぼくらのウォーゲーム』にあったスケールの対比による面白さがあまり感じられなかったのは残念だったかなーと思わんでもない。同じ構図なのに明らかに感触が違うんだよな。

先に公開された『ヱヴァ:破』よりも一般受けする、つまり非オタクな人たちにこそ好意的な受け止められ方をするんじゃないかなと。その意味じゃ『時をかける少女』路線の発展形か。笑わせてハラハラドキドキさせてうるっともさせる。さらにはアクションシーンもふんだんにある。詰め込みすぎじゃないのと思うくらいだ。主要キャラクターだけでも相当な人数だけど、それぞれの個性を出しつつ上手くまとめていたと思う。その分、主人公とヒロインが目立たないんだけど。特にヒロインの夏希先輩がなあ、真琴に比べるとヒロインとしてはちょっと弱い。あ、共通点はあるな。ぼろぼろ涙をこぼしながらおいおいと身も蓋もない大泣きっぷりを見せてくれます。細田監督はヒロインの泣かせ方が容赦ないです。

細田監督によれば今回は「家族」がテーマなんだそうだ。でもこの映画を観る大半の人にとって、映画で描かれた陣内家という大家族は今やそれ自体がファンタジーや仮想世界じゃないか。いや、大所帯の旧家ってのもきっとどこかにはあるんだろうが。都会住まいではない自分にとっても、それこそ映画の中で描かれる架空の世界でしかない。あくまで「家族」として見た場合は、ということなので「世間」として捉えれば問題ないのか。それは仮想世界OZ(オズ)とも対称され相似形を成す。

うーん、見落としてる部分が多い気もする。これもあと数回は見直さないと駄目だな。変な感想になってしまった。細かい部分の突っ込みは各自いろいろあるでしょうが、上映時間いっぱい楽しめる作品なのは間違いありません。夏の映画なのでぜひ夏の間に映画館へGOしてください。おすすめです。

以下蛇足みたいなもの。
この先には『サマーウォーズ』冒頭5分間の動画が貼ってあります。YouTube内の「角川アニメチャンネル」で公式に配信されてますし、本編のネタばらしというほどじゃありませんが、これから観に行く予定で一切の事前情報を知りたくない人はご注意ください。まあ最初にパンフレットの画像を貼っておいていまさらですが一応畳んでおきます、念のため

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映画『WALL・E/ウォーリー』 [アニメ感想‐映画]

再視聴、何度目かは忘れた。自分の中では「萌え」カテゴリに分類。何に対してってウォーリーに決まってます。奴のキュートさは異常、一家に一台欲しくなる。空き缶潰すくらいしかやってもらうことないですが。

ウォーリー ブルーレイ・プラス・DVD セット (Blu-ray Disc+DVD)

ウォーリー ブルーレイ・プラス・DVD セット (Blu-ray Disc+DVD)

TVアニメの感想が記事の大半を占める奴が言うべきではないが、数多あるアニメーションスタジオの中でその完成度において唯一全幅の信頼を置けるのはピクサーだけだと思ってる。信者と謗られようが甘んじて受けますよ。CG等の技術的な面はもちろん、娯楽映画の作劇として外れがない。これはやはり凄いことだ。そんな訳でこれまでもソフトが発売されたら迷わず購入、今回はBlu-ray Disc+DVDセットを選択したけど、残念ながら未だにBlu-ray Disc再生機が無いのでDVD版で見てる。我ながらもったいない話だ。

人類が宇宙へ逃れ無人となった地球上で700年間、与えられた任務を淡々とこなすゴミ処理ロボット。かつては沢山いたはずの同型機種、いわば兄弟たちも活動を停止し、彼の周囲には唯一の友人である一匹の小さな虫と人間たちが残した残骸という記憶だけ。いやあSFだなあ。まあでもこれは序盤だけ、中盤以降、人間たちが登場するとSF色は薄れてしまうのが残念。それを差し引いても十分以上に面白いんですけどね。ウォーリーはキュートさを炸裂させるしヒロインであるイヴも大変魅力的だ。その他のキャラクターも生き生きしてる(ロボットに対して生き生きってのも変だけど)。

この映画って要するに辺ぴな田舎に住む純朴な青年の前に都会からとても美しいお嬢さんが現れて、当然のように青年は洗練され魅力的な彼女に恋をしてしまう。頑張って気を引こうとするものの、大事な仕事で来ている彼女は青年のことなど眼中に無い。それでもなんとかきっかけを得たと思ったら、仕事を終えた彼女は急遽帰ってしまう。矢も盾もたまらず後を追った青年が辿り着いたのは眼もくらむような大都会。右も左も分からぬ青年は再び彼女と出会い想いを伝えることができるだろうか...という古典的なラブコメディなんだよなあ。植物がどうの人類や地球の未来がどうのというのはむしろオマケみたいなもんです。

最後はちゃんとハッピーエンドですが、ウォーリーとイヴの恋の顛末はぜひ見て確かめてください。それからピクサー作品のお約束、エンディングのタイトルロールは今回も大変凝っていて楽しいです。おすすめ。

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映画『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』 [アニメ感想‐映画]

いやあ、何だかもう色々とすごい。とんでもないもの観たという感じ。上映時間中、圧倒されっぱなしでした。もしも観ることを躊躇しているなら迷わず映画館に行くべき。少なくともかつて(あるいは今も)エヴァのファンだったり興味があるのなら。「もう今さらエヴァでもないだろ」とか「みんな褒めてるから自分はいいや」といったつまらん天邪鬼で見逃したら後悔すると思う。映像的には現時点で最高峰の一つなのは間違いないし。

ネタバレに繋がるようなことは一切書きません。というかですね、なにせ情報量が半端なく多いので一回観ただけではとても全てを拾いきれない。最低でもあと2~3回は観ないと駄目かなーと。元々のストーリーや人物相関を理解している方が楽しめるのは確かで、その意味ではこの『新劇場版』シリーズから見始めたという人は辛いかもしれない。

『新劇場版』シリーズは制作が発表された時から比較されることが決まっていたようなもんで。しかも比較される対象は以前に自分たちが手がけた同名の作品だ。これってかなりきついことだし、製作者はマゾかとすら思う。もちろん新しく獲得する観客もいるだろうが、わざわざ映画館まで足を運ぶ人たちの中ではごく少数のはずだ。大半は原点であるTVシリーズ、それを受けた旧劇場版、あるいは貞本義行の漫画版まで全てを見ているはず。あらゆるシーンやカットを記憶し、台詞だって一言一句違えず諳んじることができる猛者だっているかもしれない。そんな観客としては非常に厄介な連中がてぐすねを引いて待ち構えているわけだ。どこが変わったのか、新たに追加されたものは何か、逆に削られたものはあるのかと、徹底的に比較検証される。うわあ、考えただけで逃げ出したくなるわ。

だが恐れ入ることに逃げてないんですよこの映画、完全アウェーみたいな状況なのに。真正面から一点突破を仕掛けてくる。新しい観客に対しては強烈な刷り込みを、昔を知っている観客に対しては力ずくでその記憶を上書きしようと試み、しかもほぼ成功している。もちろんこれで完結ではなく残り2本(正確には1.5本か)の続編があるので結論を出すのは早計だが、この『新劇場版:破』を観てしまったらもう後戻りできない。この先にどんな展開が用意されるのか、『新劇場版:Q』が待ち遠しくて堪らない。


ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q予告

これは蛇足で。公開前から情報管制を徹底していたらしいが、なんとパンフレットもそうだった。「映画観るまで中を見るな(意訳)」と書かれたシールで封をされてるんですよ。すごいね。だけどこのシールが厄介で。粘着力がかなり強くて、慎重に剥がさないとやばいことになりそうなくらい。おかげでまだパンフ読めてません。ドライヤーで暖めるとかした方がいいかもなー。

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映画『さよなら銀河鉄道999』 [アニメ感想‐映画]

最近やたらと昔の作品を見直すことが増えた。そのせいで録画してあるTVアニメの消化が進まないこと。我ながらあまりいい傾向じゃないかなとは思うが。今回は『さよなら銀河鉄道999』です。いやあ懐かしい。

主要キャラは当然ながら続投、松本零士ファミリーのハーロック、エメラルダスも登場する。

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新しい顔ぶれも何名か。それぞれが重要な役どころを担っているが、メタルメナという機械化人の少女だけが残念な扱い。前作で登場したクレアの代わりにとりあえず出しましたという印象だった。

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正直なところ1作目の方が好きだ。完成度もあっちが上だと思うし。構成が1作目の焼き直しなのも辛かったかな。松本零士はハーロックへの思い入れが最も強いのか、999のテーマでもある「永遠の命」に関して主役でもない彼に語らせちゃうんだよなー。鉄郎の立場が無いじゃないか。あとこれはネタバレになると思うんだが、当時からずーっと気になっていることがあって。それはある部分がSWESBと完全にかぶってることだ。はっきり言えばパクっただろと。それほど唐突だったものな、あの展開は。それに合わせたわけじゃないだろうが劇伴もジョン・ウィリアムスの劣化コピーみたいな曲があったから、余計に印象を強めたのかもしれない(序盤で999が発車するくだり、完全に『スーパーマン』だもの)。

そんな不満が多い作品なのに、いまでも時々見直してしまう理由は二つある。一つは印象深いカットがあるから。そのカットが下に画像を貼ったメーテルのアップ。別れのシーンのカットなんだが、これまで見てきた中で最も彼女が美しく見えた絵だった。当時はエメラルダスめ、余計なこと言いやがってと思ったもので。

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そしてもう一つは主題歌だ。ゴダイゴが手がけた1作目の主題歌ももちろん大好きだが、この「SAYONARA」という曲だけは別格で自分の中では殿堂入りしてしまっている。サビの部分と間奏のストリングスパートはもう思い出すだけで泣けてしまうほどだ。

YouTube - さよなら銀河鉄道999 ED - SAYONARA

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映画『ルパン三世』 [アニメ感想‐映画]

先日、久しぶりにTV放映されたので視聴、しかし「ルパンVS複製人間」というサブタイトルには未だに馴染めない。ネタバレだしなあ(いまさらではあるが)。下に張ったAmazonへのリンクはあえて現在では入手困難なDVD版を。『カリオストロの城』もそうだがジャケットの絵は絶対にDVD版の方がいい。Blu-ray版はどうしてあの微妙なやつにしたんだろう。権利関係の問題なのか。はっきり言って改悪です、可能なら戻して欲しい。個人的にはBlu-ray版購入を躊躇わせる一因なんだよな。

内容に関しては今さら特に言うことも無い。面白かった。TV放映ではどうしてもカットされる部分があるのが残念だ。ノーカット版は地上波では絶対に無理なんだろうな。この映画でのルパンはいわゆる「赤ジャケットルパン」なんだけど、第2期TVシリーズとも微妙に色指定が異なっている。映画の方がカラーコーディネート的にはおしゃれな感じ(次元も同様)。今回のTV放映を見ながら自分が連想した作品をちょっと書いてみよう。比較してどうこう言いたいわけじゃないです。比較しようもないし。

先ずは『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』、原作漫画の方でもかまわないけど。

GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • メディア: DVD

草薙素子のように脳以外は自前の肉体を捨て義体化することで一種の超人となるあたりや、自分は果たして本当に自分という存在なのかというあたり。前者はオリジナルのマモーが最終的に肉体を捨てたことに、後者はルパンが「死んだのは本当にクローンの方か」と揺さぶられることへの連想。まあ安易と言われれば否定できないけども。しかしマモーは「あの姿」になることで一応は肉体的な老いからは開放されたようだが、肝心の脳組織自体が老化したり、たとえばアルツハイマー型認知症とかになったらもうどうしようもないわな。

もう一つは『ブラック・ジャック』から。かなり初期のエピソードで、タイトルは「ナダレ」という。

ブラック・ジャック 1 [新装版] (少年チャンピオン・コミックス)

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  • 作者: 手塚 治虫
  • 出版社/メーカー: 秋田書店
  • 発売日: 2004/10/12
  • メディア: コミック

上に張ったAmazonへのリンクは入手しやすい新装版の第1巻、自分の手元にあるのは昔の少年チャンピオン・コミックスなので第2巻に収録されている。このエピソードではある博士が自身の研究によって得た栄光とその果てに訪れる悲劇が描かれる。その研究というのが大脳組織に関するもの。大脳は頭蓋によってむしろ発達が阻害されているので、もっと柔軟で容量の大きい場所へ移すことでより成長し知能も発達するはずだと。ブラック・ジャックの手を借り肉親のように愛した鹿(この名前がナダレ)を使って動物実験を行う博士。結果は成功、ノーベル賞まで受賞するのだが、成長したナダレは予想もしなかった姿に・・・という内容だ。共通する要素は脳がでかくなるという一点だけ。

三作品ともほとんどの人が知っているとは思うが、中にはこういうしょーもない連想をする奴もいるということで。オチがない話でした。

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映画『ルパン三世 風魔一族の陰謀』 [アニメ感想‐映画]

頻繁に、というほどじゃないが時々DVDを引っ張り出して見直す。そして見るたびに複雑な気持ちになる。アニメルパン三世』シリーズの中では存在感が薄く、むしろ「なかったこと」扱いされていると言っていいんじゃないか。これまで一度もテレビで放映されたことがないはずだし。色々な意味で気の毒な作品だ。

ストーリー中心に見ると特筆すべき点は正直なところ無い。DVDパッケージ裏のあらすじを引用しようかと思ったが止めた。さほど長くないあらすじ文でストーリーをすべて説明できてしまうから。要するにその程度の内容なのだ。劇場公開もされたようだが劇場用アニメとしての格はなく尺も短い(本編73分)。当初はOVAとして企画されたそうだし、せいぜいがテレビシリーズの拡大版といった趣だ。

冒頭、五右ェ門の結婚式から映画は始まる。実はこのくだりからして好きじゃないんだけど。ルパンシリーズはさまざまな人が手懸けていることもあって各キャラクターに後付け設定がやたらとある。特に最も長期にわたった第2期テレビシリーズが特徴的で、やはり五右ェ門の結婚がらみのエピソードがあったはずだ。しかし何より許しがたいのは二つあって、一つは「斬鉄剣はコンニャクを切れない」、もう一つは「次元はトレードマークの帽子がないと射撃で的に当てられない」という設定だ。もうね、噴飯ものだったよ当時は。この二つの後付け設定を生み出したというだけで自分は第2期テレビシリーズを評価していないのだ(個別には好きなエピソードもあるんだけど)。五右ェ門の結婚式シーンはその第2期テレビシリーズを思い起こさせてなあ。

閑話休題。作画に注目するとすごく出来がいい。本当によく動いている。さすがにテレコム・アニメーションフィルム(TAF)の制作だけはある。下の画像(差し障りがあれば削除します)を見てもらえば一目瞭然だが、絵柄は第1期テレビシリーズ、もしくは『カリオストロの城』を髣髴とさせる。この辺りは監修の大塚康夫、作画監督(キャラクターデザインも)の友永和秀の意向だろう。宮崎駿のテイストが含まれない分、個人的にはこの絵柄の方が好きだ。

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この作品の立場を微妙なものとしているのはルパンたちメインキャストの交代にあるはずだ。自分は制作・公開当時にファンからの強い反発があったのだと思っていた。しかし参考に見たWikipediaの記述によればもっと複雑な顛末があったのだなーと。仮に本人もしくは関係者の証言に基づいていたとしても、時間の経過によって自分に都合よく記憶が修正されることはよくあるし、鵜呑みにすることは避けるべきとは思うが。
⇒【声優陣入れ替えに関して(ルパン三世 風魔一族の陰謀 - Wikipedia)

ちなみにメインキャストの変更は以下のとおりだ。たった一度だけの顔ぶれだったが。

  • ルパン三世 ・・・ 山田康雄 ⇒ 古川登志夫
  • 次元大介 ・・・ 小林清志 ⇒ 銀河万丈
  • 石川五右ェ門 ・・・ 井上真樹夫 ⇒ 塩沢兼人
  • 峰不二子 ・・・ 増山江威子 ⇒ 小山茉美
  • 銭形警部 ・・・ 納谷悟朗 ⇒ 加藤精三

各キャストたちは申し分ない演技を聞かせてくれる。特に古川登志夫のルパンは絶品。最初こそ諸星あたる(現在ならピッコロか)を連想してしまうがすぐに慣れるし。銀河万丈の次元はちょっと重厚さが増しているがまったく問題はない、もともと饒舌なキャラではないしね。小山茉美の不二子はアクティブな女性という感じでお色気はその分薄めだ。五右ェ門への塩沢兼人(既に故人なのだな)の起用は二枚目役として妥当だろう。加藤精三の銭形は納谷悟朗に比べ少し年齢と堅物さが上乗せ、という印象。

仮にこのキャストが続投していたら、いや、また彼らとは違う声優が起用されたとしても、ルパンシリーズは新しい魅力を発揮できていたのかもしれない。山田康雄らオリジナルキャスト(厳密には違うがそう呼んで差し支えあるまい)への思い入れは自分も強い。しかし過剰に固執することが果たして正しいのか。『ドラえもん』での声優交代劇とそれにまつわる賛否両論を経験した後ではつくづくそう思う。

声優はあらゆる役を演じられる。老若男女を問わず、時には人間ですらないキャラクターだって可能だ。だがどんなに秀でた声優でも加齢に伴い声は衰える。そして馴染み深いキャラクターほどそれを顕著に感じるのだ。先日、久しぶりに『サザエさん』を見て波平の声の衰えぶりに衝撃を受けた。演じる永井一郎は名優だがすでに78歳だものな。そして『ルパン三世』においても同様に感じる場面は多い。特に不二子と銭形だ。不二子からは妖艶さが消え、銭形にはもう地の果てまでルパンを追える活力は感じられない。

制作サイドでのさまざまな事情、思惑や確執、あるいは耳に馴染んだ声が変わることを許容しなかったファンの狭隘さ。いずれにしろ『ルパン三世』が生まれ変わる機会はおそらく永遠に失われてしまった。実現はしなかった企画だが、宮崎駿が押井守へ「ルパンに引導を渡せ」と頼んだのは正しかったのかもしれない。『風魔一族の陰謀』を見ると作品の内容とは別にいろいろなことが頭をよぎってしまうんだな。

YouTubeに予告編の動画があったので。


ルパン三世 風魔一族の陰謀 予告編

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映画『機動警察パトレイバー』シリーズ [アニメ感想‐映画]

このシリーズも頻繁に見直すことが多い。昔は割合としては6対3対1くらいだった。1作目は分かりやすい面白さだったからな。それが今では2対7対1と2作目が最も多くなったのは年齢的なものもあるのかもしれない。

公開されたのは1989年、もう20年前の作品になるのでさすがに古さは否めない。個人的にその古さを感じるのは、いわゆるアニメ的な要素が強く出ている箇所だ(ロボットアニメに対して何を今さら、と言われそうだが)。この劇場版1作目は凄くバランスの取れた作品になっていて、漫画版やOVAからのファンはもちろん、『パトレイバー』に対してさほど思い入れのないオタク、そして普段あまりアニメを熱心に見ない一般層に対しても十分に受け入れられるように出来ている。これって結構すごいことだ。そんな中でアニメ独特の表現やキャラクター描写(『うる星やつら』でもよく見かけたもの)だけが20年という時を経て劣化してしまっている。具体的には下の画像の辺りとか(キャプチャー画像を使うのは少々憚られるが分かりやすさ優先で。支障があれば削除します。)。あとは野明の人物像とかね。これは劇場版2作目との比較で後述しますが。いずれにしろよく出来た映画なのは間違いない。

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1作目と正反対にロボットアニメ的な要素を極力排したのが劇場版2作目だ。象徴的なのは主役メカであるイングラムが攻撃ヘリの襲撃であっけなく破壊されてしまうシーンだと思う。

機動警察パトレイバー2 the Movie [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • メディア: Blu-ray

クライマックスにおいて主人公たちが少数精鋭で敵陣へと乗り込む、という展開。これはどう見ても1作目の焼き直しだし、仮にレイバーを出さなくても成立してしまう。ロボットアニメであるがために仕方がなく付け足したような印象だ(その際にもご丁寧に特殊装備で覆って一見するとロボットには見えないようにしたり)。極めつけは主人公である野明の「いつまでもレイバーが好きなだけの女の子でいたくない」という台詞だった。主役メカとその操縦者に関する描写でロボットアニメそのものを否定してしまったわけで。だがそれでも完全ではない。太田というキャラクターがいたからだ。彼だけがこの映画から浮いてしまっている。『パトレイバー』という作品である以上、仕方がないんだけど。

どこで目にしたか記憶が定かではないが、『パトレイバー』の舞台となるのはバブルがはじけず、いわゆる「失われた10年」を経験していない日本であると。我々の現実はこの映画で描かれた近未来である2002年を、とうに過ぎてしまったけれど。下の画像は映画の三分の一が過ぎた辺り。敵のハッキングによる幻の空爆とスクランブル。その後、後藤隊長と荒川の間で交わされるやり取り。「正義の戦争」と「不正義の平和」。アニメ、実写を問わず日本映画でも屈指の名シーンだと思う。

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前二作に比べると評価の低い劇場版3作目。元になるエピソードが漫画版にあるとはいえ、そもそも『パトレイバー』シリーズとして制作する必要すらなかったような内容だ。

WXIII 機動警察パトレイバー [Blu-ray]

WXIII 機動警察パトレイバー [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
  • メディア: Blu-ray

終盤にかけては怪獣映画になっていくが、序盤から中盤まではむしろ怪獣の出ない特撮ドラマ、『ウルトラQ』や『怪奇大作戦』にニュアンスが近いかな。自分は結構楽しめたんだけど、じゃあ見所は、と聞かれると返答に窮してしまう。下の画像を見ると非情に地味だし、とてもロボットアニメには見えないものな。尺は100分と劇場用作品にしては短めなので見やすいとは思うし、決して質が劣るというわけじゃない。でも『パトレイバー』と冠した以上、前二作とどうしても比較されてしまうから。まあ、その意味では損な作品だ。

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映画『人狼 JIN-ROH』 [アニメ感想‐映画]

最低でも一年に一回は必ず見直してしまう映画が幾つかあって、これもその内の一本だ。年齢やその時の心持ちで違う受け止め方もあって面白い。手元にあるのはDVD版だがそろそろBlu-rayで買い直そうかしら。

アメリカが参戦しなかった第二次世界大戦、日本はイギリスと同盟し枢軸国(ドイツ・イタリア)と争うも敗戦、ドイツによって占領された、というもう一つの戦後、あり得たかも知れない昭和37年を描いた歴史改変モノであり、同じ世界設定で描かれる「ケルベロス・サーガ」の一本なんだそうだ。本来なら脚本を手がけた押井守自身が監督も努めるのが妥当な気もするが、そうしなかった理由や経緯はよく知らない。その分、押井色はいくらか薄まっているのかな。熱心な押井ファンならその辺りを上手く説明できるんだろうけど。

いわゆるリアル系作画の一つの到達点と評価されてもいるとおり、人間の所作を可能なかぎり自然に再現しようとしている。それも手描きで。手っ取り早いのは『APPLESEED』や『ファイナルファンタジー7 アドベントチルドレン』のようにモーションキャプチャを用いる手法だろうが(もちろんこれにはこれで相応の手間はある)、どうしても違和感があるからなあ。まあディズニーが『白雪姫』等で用いたロトスコープと考え方は同じで、生身の役者さんの動きをそのままトレースするってことだが、必ずしも「リアルさ」が実現されるわけじゃないし。上手いアニメーターが描いたタイミングには間違いなく負ける。もう一つのポイントは「脚アニメ」でもあるということ。萌えというよりもフェティッシュだ。それも筋金入りの。

興味があったら下のリンク先を読むと面白いですよ。主に作画に関しての濃い話題ですけど(『人狼』に関する部分を抜きましたができれば頭から全文で)。

WEBアニメスタイル
WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう_animator interview沖浦啓之(5)
WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう_animator interview西尾鉄也(3)
WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう_animator interview井上俊之(4)

音楽に関してもすごく良くて、特にエンドクレジットとともに流れる曲が映画の結末をより引き立てる。この曲は前半にとても美しいヴォーカルパートがあり、歌っているのはガブリエラ・ロビン(Gabriela Robin)という女性だ。一説によるとこの女性は『人狼』の音楽を担当した溝口肇の奥方、菅野よう子なんだそうだ(公然の秘密というやつらしい)。かなり有名な話なんですかねこれ。

YouTube - grace~Jinroh Main Theme~omega

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アニメ『超劇場版ケロロ軍曹3』 [アニメ感想‐映画]

サブタイトルまで含めると『超劇場版ケロロ軍曹3 ケロロ対ケロロ天空大決戦であります!』というのが正式な題名、長いなこりゃ。先日TV放送された際に録画していたものを視聴、ノーカットかどうかは未確認。

アニメ化される以前に原作漫画を4巻あたりまで買っていたのだが、なんとなく離れてしまい現在ではどんな内容で展開されているか分からない。TVアニメも何話かつまみ食いした程度、劇場版を見るのも今回が始めてだ。アニメ版の方はどの辺りの年齢層が対象なんだろ。『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』の視聴者層と被るのかな。いずれにしろこんなに人気が出て定着するとはなあ、かなりマニアックな漫画なのに。

劇場版らしくなかなかスケールの大きいお話だった(普段のTVシリーズと大差はない、という感想もあるようだが)。劇場のスクリーンで見たら迫力あったろうなーという画や構図も随所にあって、年に一度のお祭り、という雰囲気が好ましい。絵柄は原作の方が好みだがこれは仕方がないか(吉崎観音の画力が圧倒的というのもある)。ストーリーはかなり友情や仲間という部分に重きを置いていたし、激しい戦闘シーンでどんなにキャラクターが激昂しても「ぶっ殺す」的な台詞を言わない(言わせない)のも、やはり子供向けならではの目配せなのかも。なかなか楽しい作品だった。前作にあたる『超劇場版ケロロ軍曹2 深海のプリンセスであります!』の方が評判がいいようなので、機会があればレンタルしてこよう。

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タグ:アニメ
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