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映画『タイタンの戦い』ほか1本 [映画感想‐洋画]

比較的最近にレンタルで観た映画の感想を2本まとめて。キーワードは「ギリシア神話」。

『タイタンの戦い』(原題:Clash of the Titans)

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レイ・ハリーハウゼンによる同名映画(1981年)のリメイク、そのオリジナル版はかなり昔に一度だけ観たっきりなので細部をほとんど忘れてるし特別な思い入れも実はあまり無い。ペガサスが全然綺麗でも格好良くもないなあと子供心に思った記憶だけ。じゃあ最新の技術で仕立て直された本作はどうかと言えば、映像はなかなか迫力あって良かったものの、観終わった後に何も残らない映画なのは否めない。3D上映もされてたらしいので、そちらで観たら印象も違ったか・・・と思ったら製作途中で急遽3D対応になったようで評判はすこぶる悪いとのこと。あらま。

予告等でもよく見かけた巨大サソリとの戦闘シーンは『モンスターハンター』を映像化したらこんな感じなのかな、と想像できて楽しかった。ただこのシーンに限らずアクションシーン全般が手振れしまくりで落ち着かないこと。最近じゃすっかり定着したけど個人的には食傷気味、というかこんな手振れしまくりな映像を3Dで観た日にゃ高確率で酔うんじゃないか。それも不評の一因かもしれない。他には海獣クラーケンさんがでかくて良かった(なんだそれ)。クラーケンが登場するクライマックス辺りでその周辺や街中をペガサスとガーゴイルみたいのが追いかけっこする空戦シーンがあって、ここは3Dで観たら楽しそうかも(いかにもな感じですが)。もうちょっとペルセウスと戦うのかなーと思ってたのにあっさりやられちゃうのは残念。

女っ気の少ない映画だがヒロインが約二名登場する。ペルセウスを導くイオ、そして王女アンドロメダなんだが、二人ともあまり美しく見えないんだな。特に王女さま、世話係の娘の方が可愛いってどういうことなの。オリュンポスの神々もたくさん登場するんだがゼウスとハーデス以外はまったく活躍しないし、台詞が有ったのアポロンくらいじゃなかったか。後はずーっと突っ立てるだけ。オリジナル版でもそんなもんだったかな。神々が身に着ける鎧は『聖闘士星矢』リスペクトなデザイン(監督がファンらしい)。が、言われりゃそうかもな程度で、特にゼウスなんかむしろ『未来世紀ブラジル』っぽい気もした。

あ、ストーリーに一切触れてなかった。映像とゼウスの親バカっぷりを楽しむ映画でした(ひどい)。
ちなみに下がオリジナル版です。

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『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』

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原題は Percy Jackson & the Olympians: The Lightning Thief 、副題でもある The Lightning Thief (盗まれた雷撃)って部分が今回のポイントです。なんというか、カジュアル・ファンタジック・アドベンチャー(なんだそれ)って感じでなかなか楽しかったです。監督はクリス・コロンバス、『ハリー・ポッター』を手掛けたせいもあるんだろうがすっかりこの手の映画専門みたいになった。その意味じゃ手馴れたものなのか。原作はアメリカで凄い人気だそうな。読んでないけど。でも映画版はファンの間で賛否両論だとか。しかも原作者に「イメージ変わると嫌だから観ないよ」と言われちゃったらしい。あちゃー。でもその発言って本当なんだろうか。映像の力は大きいので知らずに影響を受けることへの不安は分らんでもないが、最も確固たるイメージを持ってる原作者がそれでは小説なんて書けないんじゃないの? と思いましたよ。

本編とは別の部分で興味深かったのがテネシー州ナッシュビルのセンテニアル公園にはパルテノン神殿のレプリカがあるという事実。しかも実物大(たぶん)。中は美術館になってて、でっかいアテネ像まであると。実際そこでロケしてるけど自分はこの映画で初めて知った。勉強になるなあ。

主人公は海神ポセイドンと人間の間に生まれた半神半人、デミゴッド(本人はそれを知らされていない)。親父の力(属性?)を受け継いでて水芸が得意な男の子でした。その彼がゼウスから稲妻を盗んだ疑いをかけられ、その解決のため冒険の旅へ、というお話。『タイタンの戦い』ではゼウスの息子が主人公だったし、神の息子を主人公に据えるのが定番なんだろうか。劇中でゼウス、ポセイドン、ハデスが“ビッグスリー”とか言われてるのがちょっと可笑しかった。

続編の制作も決まってるそうだし人気はあったんだろう。ティーン向けのファンタジーとしては迫力もあって良いとは思うが、プラスアルファを求める人には物足りないかも。個人的に気になったのはラストだった。あれはちょっと酷い、後味悪すぎ。主人公に未必の故意どころじゃなく認識ある過失をさせてしまうのだね。よく許したなこれと。Twitterで「昔話的な因果応報ってことでいいんじゃないですか」とご意見をいただき「なるほど」とは思ったが、やはり釈然としないものは残った。


最近の映画に特徴的なこととして、主人公が(当初は本人に自覚が無くとも)才能や地位など全てをあらかじめ有している者たちで、当然のようにその力を発揮・活躍し万事丸く収まるものばかりだ、という批判があるらしいが、今回取り上げた二本を観ると「さもありなん」と思わされる。一応の葛藤はあるが屈折は(ほぼ)ないし、冒険を通じて何かを獲得するのではなく、元々備わっていた秘めた力を発揮するだけだものな。時代によって求められる主人公像も変わるんだろうが、「持たざる自分」を思い知らされて嫌にならないのかな・・・などと後ろ向きなことを考えてしまった。いかんいかん。

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HINAKA

HINAKAです。

chokusin様

1ヶ月も更新がなかったので、正直どうなさったのか?と、心配になりました。
で、今回の記事なのですが、本当に特に海外の映画でアドベンチャー・ファンタジーものには、その傾向が強いと思います。確かに洋の東西を問わず「貴種流譚談(だったと思うのですが……城や国を追われた赤子の王子が、母親や忠臣の手で小舟で川に流される等)」は、物語の一つのありようではあるのですが、徒手空拳からの成り上がり物語りが、ここまで極端に減って良いのかとも、思います。

日本の、マンガもそれを原作とするアニメも、そうではなく始まったはずが、いつの間にかそうなってしまう。
「ルフィー」にもその傾向があって、そんなもの無くても充分面白いのに……と、思ってしまいます。
「氏より育ち」とも言いますし。

それでは、今回はこれで失礼致します。


by HINAKA (2010-10-27 08:25) 

chokusin

>takaoさん、ミナモさん、xml_xslさん、kotobukimaruさん、HINAKAさん、
nice!をありがとうございます。まとめてのお礼ですみません。

>HINAKAさん
ああ、『ワンピース』もそんな展開になってるんですね。
主人公(その他のキャラでも)の突出した能力に関する理屈付けとして、その肉親の能力を受け継いでいるとするのが最も楽なんでしょう。
血統を重んじることを全否定する気もありませんし、例えば『魔女の宅急便』のように「魔女は血で飛ぶのだ」という描かれ方も面白いですしね。
by chokusin (2010-10-27 21:31) 

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