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森薫『乙嫁語り』第1巻 [漫画]

雑誌連載を追いかけていない自分には前作『エマ』から本当に久しぶり、正に待望の新作だ。

乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX)

乙嫁語り 1巻 (BEAM COMIX)

年の差が8歳の姉さん女房とはまた、趣味に走りまくりだなこりゃ。あとがきマンガで作者本人が書いてるように自身の趣味というか、萌えどころを「清々しいまでに全部ブチ込んで」ある。ヒロインであるアミルは「明日死んでも悔いのないキャラづくり」の結果だそうな。ファンはそんな作者の萌えの発露を全身で受け止めて一緒にゴロゴロ萌え転がればいいだけだ。本の作りもコミックスとしてはかなり凝ってる。本作や前作『エマ』が仮にハードカバーの豪華版仕様で出版されたら、相当に凝りまくった装丁になるんだろうな。

ストーリーは第1話からいきなり波乱含みのスタート。アミルの実家にすれば嫁に行き遅れた長女(多分)を山向こうに厄介払いしたら、政略的に必要になったから呼び戻して嫁ぎ直させることにした、という話。嫁ぎ先のばあちゃんや実兄との関係、なにより未だ年若い婿のカルルクが妻アミルをどう守っていくのか。先の展開を楽しみに待つことにしよう。

少々気になったのは絵の部分だった。バランスが悪いんだ(デッサン的な意味じゃなく)。ある意味、偏執的なほどの描き込みっぷりなんだが、現時点でその対象は人物や動物、あるいは装飾品等に集中している。それに比べると背景は驚くほどあっさりとしていて落差が激しいなと。『エマ』ではここまでの差を感じなかったので、少々残念な気がした。舞台装置としての背景にはあまり興味が向いていないのかな。この辺りも次巻では注目しとこう。

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コメント 3

HINAKA

HINAKAです。

chokusin様

何というか、生粋の?「エマ」ファンであり、森薫氏を崇拝すらしている感のある者が、何を言ってもと言うきもしますし、言葉の意味の取り違えという気もするので、気が引けますが……取り敢えず、直感的に申し上げます。

今回の『乙嫁語り』の背景は、人工物以外、たぶん「存在しない」のだと思います。
良くモンゴルの遊牧民の暮らしを指して、「天はどこまで広く青く澄み渡り、地は何処までも平らかに緑の草覆われ、視界を遮る者は何一つ無い」実際には、遠くに山々があるのでしょうが、基本的に遊牧民の生活する地は、天と地の間には「人と羊の群だけ」と表現される舞台です。

問題はこの大平原を、どうやって描くかですが、確かにその点には、未だ作者の天才も及んではいないと思います。
「存在すべきものは描く」という、作者ですが存在はするけど、具体的には見えない大地、草原、空等々の自然背景を、如何に描写するのか?その距離感や、空間の奥行きを、どう見せてくれるのか楽しみでもあり、恐くもあります。

基本的には、街中や森林など、ゴチャゴチャしたところを描く事には、何の問題も感じない作者ですが、逆にナァーんにも無いところ……を、敢えて表現するならば、よく言えば描かずに済むようにしていますし、悪くいえば「逃げて」いますね。
人物は、必ず背景のあるところに、描くようにしていますし。

なによりも、未だに平穏な普通の満天の夜の星空を、描いていない事が良い証だと思います。
更に付け加えると、作者の興味は常に人々の生活に向いていますので、ただ単純に自然を描くと言う事は、当面無いと思います。人の暮らしには実物と、感覚で作られた社会的、「背景」が必ず存在しますので……。

今は、アミルさんのウサギ狩りで充分だと、個人的は思っています。

森薫ファンの、寝言だと思って下さい。


by HINAKA (2009-11-03 17:15) 

chokusin

>HINAKAさん
コメントありがとうございます。なんと言いますか、近景に偏りすぎてるかなとは感じました。もう少し遠景を見せて欲しいと(単に「風景」という意味だけではありません)。天と地の間には「人と羊の群だけ」で他に何もないのなら「何もない」ことを見せて欲しい。それこそがアミルやカルルクらを育んだ「背景」であり、彼らの生活はその上に連綿と続いているのでしょうから。
なにしろ始まったばかりですからね(連載ではもう少し進んでいるでしょうが)。今後に注目したいと思います。
by chokusin (2009-11-03 19:30) 

chokusin

takaoさん、xml_xslさん、アロンダイトさん、「直chan」さん、conianさん、
takemoviesさん、ミナモさん、nice!をありがとうございます。
まとめてのお礼ですみません。
by chokusin (2009-11-03 19:36) 

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